高市総理の公設第一秘書・木下氏が、衆議院予算委員会に陳述書を提出しました。
一通の陳述書が議論を動かした
この文書は単なる釈明ではなく、これまで報じられてきた疑惑について、当事者の立場から詳細に説明したものです。
ネット上ではさまざまな憶測が飛び交っていますが、この陳述書には、これまで十分に伝えられてこなかった経緯や認識も具体的に記されています。
陳述書は国会に提出された正式な文書だけに、今後の議論にも少なからず影響を与える可能性があります。
誹謗中傷動画への関与を否定
木下秘書が提出した陳述書によると、同氏は誹謗中傷動画の制作や発信への関与を一貫して否定しています。
また、週刊誌が「依頼の証拠」として報じたLINEなどを通じたやりとりについても、自身の端末には該当する履歴は残っていないと説明しています。
ただ動画制作の報酬などの資金の流れについては、政治資金収支報告書など公表資料からは確認できない状態です。
こうした点が、今回の疑惑を考える上で重要な論点の一つとなっています。
トークン問題で説明された認識
陳述書では、問題となったトークンについても説明がなされています。
木下氏によれば、当時受け取った企画書には暗号資産であるとの説明はなく、アプリ内で利用するポイントのような仕組みと理解していたとしています。
企画書には、「ブロードリスニング」という技術を活用し、国民の意見を政治に反映させるという構想が示されていました。
この説明を前提に、自民党青年局有志の「チームさなえ」のアカウントも応援メッセージを投稿したとされています。
陳述書では、暗号資産を推進する意図はなく、当時はそのような認識も持っていなかったと説明しています。
説明が変わったとされる経緯
野党は説明内容が変化している点を問題視しています。
これについて木下氏は、6月5日深夜、高市氏本人から電話で確認を受けた際、就寝中で資料も手元になく、質問の趣旨を十分に理解しないまま回答してしまったと説明しています。
その後、資料を確認した結果、認識を整理し直したというのが陳述書の内容です。
この説明をどう評価するかは人それぞれですが、少なくとも本人は故意の虚偽説明ではなく、確認不足による回答だったと主張しています。
こうした経緯を踏まえて、国会で参考人招致などを野党が求めてくる可能性はありますが、あまり生産的とは言えないでしょう。
陳述書を裏付けるとされる証言
陳述書の内容については、関連する証言もあります。
京都大学教授の藤井聡氏は、自身が松井氏を紹介した後、木下氏から「一緒に仕事をすることはない」と連絡を受けたと説明しています。
また、須田慎一郎氏は独自に入手した企画書について、暗号資産との記載は確認できなかったと紹介しています。
さらに、SNS上でも陳述書と他の公開情報を照らし合わせて検証する投稿が相次いでいます。
このように、陳述書の内容を裏付ける証拠が複数存在することは事実です。
まとめ
確たる証拠を持って議論せよ
今回の騒動では、誹謗中傷動画やトークンを巡る疑惑が大きく取り上げられました。
一方で、木下氏の陳述書によって、これまでとは幾分異なる説明や新たな論点が浮かび上がる可能性もあるでしょう。
政治を巡る議論では疑惑を追及することも時に必要ですが、その際には確たる証拠に基づいた公平な議論が行なわれるべきではないでしょうか。
いずれにしても今回の中傷動画やサナエトークンの問題に関しては、高市側が深く関与した証拠は今のところ全く出てきてはいません。
最近、野党側は疑惑そのものより、総理の答弁のあり方が問題だなどと言い始め、相変わらずゴールポストを動かそうとしています。
しかし今後は、ガセネタで国政の足を引っ張る野党への批判のほうが強まってくるのではないでしょうか。
